アメショーミックス子猫を病院にお願いし、白黒お母さん猫をリリースした一昨日、捕獲依頼の連絡が来ました。
お寺の猫達にご飯をあげていたスナックのママからでした。
『駐車場の車の下に死にそうな猫がいるので捕まえて欲しい』
早速向かいました。
そこにいたのは、ガリガリに痩せて辛うじて立てるものの、動きに覇気がなく鼻のまわりには黄緑色の鼻水、ヒゲにも鼻水が黒く変色してガビガビになって付いていました。
生後4〜5ヶ月の白黒子猫でした。
人間が近づいてもあまり怖がらず、仕掛けの唐揚げに反応してくれて、直ぐに捕まえる事が出来ました。
女の子でした。
ママと相談し、いつもお世話になっている病院へ急ぎ連れて行きました。
くしゃみもしていましたので、間違いなく猫風邪の症状です。
脱水もしていました。
シラミもいました。
ママのお宅には11歳のワクチン未接種の過去に大病を経験した先住猫さんが居て、取り合えず当日は病院に預かって頂く事にしました。
もし元気になったら、里親募集猫として考えて頂けないかと病院へお願いしたところ、あっさり脚下されてしまいました…。
それはそうです、当日アメショーミックス子猫をお願いしたばかりですし、お寺猫達も一匹も里親様が決定していない状態ですから。
夏場は特に里親様が決まらない時期ですからね。
今まで病院のご厚意にすがりっぱなしで助けて頂いて来ましたので、無理にお願いする事は出来ませんでした。
が、私がお叱りを受けるのは構わないのですが、猫の事をあれこれ言われてしまうと…。
『この子誰も欲しがらないわよ、何か病気もいっぱい持ってそうだし』
人間も猫も美男美女ばかりではないですし、美男美女ばかりが幸せになるとも限りません。
その時点で白血病(陰性)の検査しかしていませんが、病気と決めつけられては…。
色々な思いはありましたが、反論せず言葉を呑み込んで帰宅致しました。
白黒ちゃんは点滴とフロントラインをつけて頂き、翌日お迎えに行きました。
食事をほとんど口にしなかったとの事で、昨日も栄養剤いりの点滴と風邪治療のためのコンベニアをして頂きました。
保護した当日より元気がなく、ぐったりしていてピクピクと痙攣もありましたので、私が数日お預かりする事を申し出ました。
ママは、一晩考えたあげく飼い猫の事を一番に考え、知人男性に預かって貰う様、手配していたのですが、ママにしてもその高齢の男性にしても、猫好きではありますがお薬を飲ませたり、シリンジでご飯をあげた経験がない方達なので、心配でした。
白黒ちゃんは全くご飯に反応せず、箱座りさえ出来ず立たせてもフラフラとへたりこんでしまう程衰弱していました。
手足が冷たく、歯茎も真っ白です。
重度の貧血と思われます。瞬膜も出ています。
点滴をしたせいで、おしっこは出るのですが、トイレを探す素振りもなく砂かけポーズもなく、寝たままの排尿です。
経験上、亡くなる前日まで意識が朦朧としながら這ってでもトイレに行こうとするのが猫です。
白黒ちゃんはそれすらありません。
今日明日どうなってもおかしくない状態と感じました。
ただ、私の呼び掛けには目を閉じながらですが、微かな声で反応します。
最初に見つけたおばあちゃん、助けたいと願って私に連絡をくださったママ、預かりを快諾して下さった男性、みんなみんな元気になる事を願っています。
私も泣きながら声をかけています。
『元気になろうね、みんな待ってるよ。元気になっていっぱい美味しいものを食べようね』と。
シリンジでa/d缶を強制給餌するのですが、その口は硬く閉じて僅かに口の中に入った物も飲み込む力がかなり弱々しいので、無理に入れて気管に入ってしまっては大変です。
この子の運の強さと、生きたいという思いに全てをかける事にしました。
今日仕事を終え、急ぎ帰宅しパウチを与えてみたところ、ほんの少しですが自ら食べてくれました!
その量は僅かスプーン一杯分程ですが、何より嬉しく希望が出て来ました。
まだまだぐったり横になっている状態ですが、少しずつでも回復してくれればと願わずにはいられません。
明日の朝までの状態をみて、再度病院にて詳しい血液検査と点滴をするか否か判断したいと思います。
保護時
昨日
今日。
乳歯の隣に永久歯が生えてきていますので、生後4〜5ヶ月と思われますが、体重僅か900gです。
今まで何を食べていたのか、どうやって生きて来たのか…。
お寺周辺に白黒猫は見かけません。