今までブログでは紹介していなかった茶トラ兄弟がいます。
茶トラ兄弟は、キャリコ達が居る飲食店の駐車場付近で生まれ、お母さん猫はかなり高齢ですが、長年出産間近になると何処からともなくやって来て、産後子猫達が4.5ヶ月になるとまた姿を消してしまうのです。
茶トラ兄弟は、警戒心が強く私達の前に姿を現したのは生後4ヶ月の頃でした。
里親募集は諦め、昨年末に去勢手術をしました。
お母さん猫も避妊手術後いつも通り姿を消してしまいましたので、茶トラ兄弟は何歳か上のお姉さんであるキャリコと行動を共にしていました。
その場所は毎日知人がご飯やりをして下さっています。
先週21日夜、その知人から電話があり、台風前日から姿を見て居なかった茶トラ兄弟のタンタンの方が足を引きずって尋常じゃない声で鳴いていると言う内容でした。
保護を試みたそうですが、すごい形相で威嚇し逃げられてしまったそうです。
私も夜のご飯やりを終え駆け付けましたが、暫く待っても出て来ませんでした。
翌日に出直す事にしてその帰り道(話しは脱線してしまいますが)別の飲食店の前に、大人が数人集まって何かを見つめていたので、気になり話しかけると、小さな箱に生後1ヶ月半程の子猫が横たわっていました。
側溝に落ちて鳴いているのを、付近に住む若いカップルが拾い、どうして良いか分からず馴染みの店のママに相談しに来ていたところでした。
子猫は、目を閉じ呼吸もゆっくり過ぎる程ゆっくりで、ほとんど動かずお尻のあたりは汚れた水で濡れていました。
かなりの低体温です。
生きている猫で、こんなに冷たい子は始めてでした。
ノミの糞は落ちているのに、ノミの成虫は確認出来ませんでした。
ノミも去る程の低体温です。
とにかく体を乾いたタオルで拭き、お店のママにカイロとお湯を入れたペットボトルを用意して頂き、さするように撫でたら、大きな鳴き声をあげてくれたので、助かる可能性が出て来ました。
既に夜9時を過ぎていましたので、夜間救急しか診てもらえる病院がありません。
夜間救急は、かなり高額なためみなさん躊躇されている様でしたので、私が電話をして事情を話し、何とか良心的な料金で診て頂ける事になりました。
その事をお伝えすると、お店のママやその場に居合わせたお客さん数人がカンパをし、子猫を拾ったカップルに託し急ぎ病院へ向かわせました。
それから子猫がどうなったかはまだ確認していませんが、世の中まだまだ捨てたもんじゃないと嬉しく感じた瞬間でした。
話しはタンタンの話しに戻りますが、翌日の午前中にタンタンを保護すべく再度出向くと、猫ハウスの中に入っていてくれました。
頭から入り、出入り口から後ろ足を二本揃えて出していたので、ハッとし最悪の事を想像してしまいましたが、足を触ったら反応がありまずはひと安心しました。
タンタンは不自由な足を引きずり、車の下に隠れてしまいました。
その顔つきは、以前の丸顔で可愛いタンタンの顔からは想像も出来ない程変わってしまっていました。
痩せて目はつり上がりキツネの様になり、体の下半分は黒く汚れ悪臭がし、右後ろ足は全く持ち上がらず、甲全体が地面につきズリズリと引きずって歩いていました。
かなり痛いらしく、ずっと鳴き続けていました。
何とか指を噛まれながらも保護し、病院へ連れて行きました。
暴れるので、鎮静剤を打ってからレントゲン、血液検査、点滴、コンベニアを打ってもらい、レントゲンの結果骨盤を四ヵ所骨折していました。
三ヵ所はひび程度でズレてはいませんでしたが、深刻なのは右骨盤の中心の骨折で、折れた片側が内側に入り込んでいました。
自力で排便が出来るかどうか微妙な幅でした。
骨の状態も心配ですが、事故に遭って一番心配しなければならないのが、内臓系です。
幸い胸部のレントゲンでは異常は見受けられませんでした。
こちらの先生は、あまり詳しく説明してくださる方ではないですし、他にも心配な事もありましたので、翌日別の病院で診てもらう事にし、タンタンは取りあえず知人宅で預かってもらう事になりました。
少し長くなりますので、一旦ここで区切らせて頂きます。
すみません。